医師臨床研修制度とは?

医師臨床研修制度とは

 診療に従事しようとする医師が、二年以上、都道府県知事の指定する病院又は
外国の病院で厚生労働大臣の指定するものにおいて、研修を受けること。

 医師が、適切な指導体制の下で、医師としての人格をかん養し、プライマリ・ケアを
中心に幅広く医師として必要な診療能力を効果的に身に付けることができるものとする。

医師の臨床研修については、医師法で定められています。
医師法(昭和23年法律第201号)
 施行日: 令和241日(平成30年法律第79号による改正)
 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=80001000&dataType=0&pageNo=1

医師法施行規則及び医師法第十六条の二第一項に規定する臨床研修に関する省令
 平成15612日(一部改正 令和21225日)
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000081052_00008.html

医師臨床研修指導ガイドライン(2020年度版)
 https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/ishirinsyokensyu_guideline_2020.pdf

医師臨床試験制度の変遷(厚生労働省HPより)
 https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/rinsyo/hensen/

〈参考〉初期臨床研修医と専攻医
・(初期)研修医
 医学部を卒業し、医師免許を取得した医師が、プライマリ・ケア(病気の初期
診療)の基本的な診療能力(
態度・技能・知識)を身に付けるために、2年間の
医師法に基づく臨床研修を受けている医師

・専攻医
 初期臨床研修を修了した医師が、平成304月に導入された「新専門医制度」に
基づき、内科や外科など
19領域の「基本領域」の専攻医となり、原則3~5年程度の
研修プログラムを修了した上で、試験に合格することで専門医として認定される。
新制度では、この専門医研修プログラムに登録、実践中の医師を「専攻医」と呼ぶ。

臨床研修病院の種類

臨床研修病院とは
法第16条の2第1項の指定を受けた病院
都道府県知事の指定する病院又は外国の病院で厚生労働大臣の指定するもの。

基幹型臨床研修病院とは
臨床研修病院のうち、他の病院又は診療所と共同して臨床研修を行う病院で
あって、当該臨床研修の全体的な管理・責任を有するもの。


協力型臨床研修病院
臨床研修病院のうち、他の病院と共同して臨床研修を行う病院であって、
基幹型臨床研修病院でないもの。

医師臨床研修制度と図書室

〈医師法施行規則及び医師法第十六条の二第一項に規定する臨床研修に関する省令〉より
臨床研修の実施に関し必要な施設及び設備を有していること。(中略)
「臨床研修の実施に関し必要な施設及び設備を有していること」とは、臨床研修の
施に関し必要な施設のほか、臨床研修に必要な図書又は雑誌を有しており、また、
原則
として、インターネットが利用できる環境(Medline 等の文献データベース、
教育用コ
ンテンツ等が利用できる環境)が整備されていることをいうものであること。

〈医師臨床研修指導ガイドライン(2020年度版)〉より
i) 図書室
 主要な医学雑誌、教科書は一通りそろえておくことが望ましい。可能であれば
オン
ラインジャーナルを整備しておくと、研修医は 24 時間どこからでも論文にアクセス
できるので便利である。
 国内では最近、臨床研修を強く意識した雑誌が各社から発売されており、研修医が修得
しておくべき基本手技や、研修医が研修で困ったときの対策、指導医向けの指
導方法など、
研修に役立つ情報が掲載されている。

ii) 二次資料
 EBMEvidence-Based Medicine)の普及に伴い、短時間で効率よく質の高いResearchevidence
にアクセスできる二次資料が充実してきている。研修医が EBM の考え方に基づいた医療が
実践できるように指導するためにも、このような二次資料に自由に
アクセスできる環境
を整備することが望ましい


臨床研修指定病院の申請書及び年次報告書と図書室
臨床研修指定病院の申請書及び年次報告書に、図書室に関する項目があります。
(上記報告書より抜粋)


参考サイト

医師臨床研修マッチング協議会のホームページ
https://www.jrmp.jp/

(財)医療研修推進財団(PMET)のホームページ
https://www.pmet.or.jp/

日本専門医機構
https://jmsb.or.jp/